海辺の白井医院は今日も・・・・・

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”花粉症緩和米” ・・・なんで緩和"薬"じゃなくて”米”なの??

先週 「NHKスペシャル」でも放映されて話題の
「花粉症緩和米」の件・・・・
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なかなか理解するのが困難な
"主題” を取り上げてみました・・・汗、汗

1. 花粉症を緩和する主役は腸内で増加する
  「制御性T細胞」 (RegulatoryTcell:Treg細胞) ・・・白血球の1つ
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古くから、アレルゲン(抗原=花粉成分)
少しずつ経口投与すると、アレルギー反応(=花粉症)を緩和できる
ことが知られていましたが、その主役となる機序が判ってきました。
→ これが上図表の緑色制御性T細胞(Trg細胞)です。 

要するに、免疫緩和細胞=制御性T細胞=Treg細胞が増えれば
花粉症はじめ、様々なアレルギーが緩和されるという理屈です。

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"花粉成分を含んだ米"を毎日食べて、
このTreg細胞を腸内で増やすことにより、アレルギー反応を緩和する
プロジェクトは10年以上前から始まってます。

農林水産省と日本製紙などの企業が、健康食品としての
「花粉症緩和米」の開発に取り組みましたが、

5年前に、厚生労働省が横やり?が入り、
「食品」ではなくて「薬品」として扱うことが決定され
以降、「薬品」として有効性、安全性の試験が繰り返されました。

昨年2014年からは、慈恵医科大学が花粉症患者さんへの
臨床試験
が開始され、有効性、安全性が認められてきてます。

2. それなら、わざわざ"米に花粉成分を含ませ"なくても、
→ 「花粉成分」だけを少しずつ経口投与すればいいんじゃないの??
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結局この疑問にたどり着くわけで・・・・

 
米でなければならない肯定的な理由は・・・・

 すでにスギ花粉症には保険適応となっている、
「舌下減感作療法」 はまさに、「花粉成分」を経口投与する緩和療法ですが、
重篤なアレルギー反応(アナフィラキシーショック)が起こりうる!!

遺伝子組み換え技術を使った「花粉症緩和米」は、重篤なアレルギーを
起こしうる成分をさらに取り除く技術が確立していて、「安全性が高い」こと
が特徴だそうだ!!!

しかし、皮肉にも 「遺伝子組み換え米」 としての新たな危険性の議論が起こり・・
結局はこれらをクリアーするのに
さらに5年ぐらいかかるそうで・・・・

なんだかねぇ~ 「花粉症緩和米」の将来性は・・・

疑問符がついています!! 
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by Shirai55clinic | 2015-04-09 15:02 | 医学