海辺の白井医院は今日も・・・・・

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血液検査による胃癌検診(ABC検診)

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日本人の胃癌の罹患率は減っています。この傾向の理由を分析すれば、日本人の胃癌の発生原因究明の一助となります。

従来から行われている胃癌検診は内視鏡(胃カメラ)やX線造影検査(バリウム)によるがんの発見です。

この検査は安全で有効な手段ですが、誰もが何時でも気軽に受けられるわけではありません。

最近提唱されている胃癌検診(通称ABC検診)は血液検査です。

専門的な説明はさておき、ザックリ言いますと2種類の血液検査項目の結果を組み合わせて判定し、胃癌になるリスクが高い人を見つけ出し、上記の内視鏡やX線検査を進めるといった検診法です。

2種類の検査項目とは、①血液のヘリコバクター抗体検査 ②ペプシノーゲンⅠおよびⅡの
血中比率検査です。
これらの検査ではは有名なピロリ菌が胃の粘膜に感染しているかどうかを知り、その感染に                      より胃の粘膜が癌の発生母地の状態(萎縮性胃炎)にどの程度なっているかが判ります。



e0294687_11394425.jpg←萎縮性胃炎の胃粘膜に発生した早期胃がんの組織像








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 ←高度萎縮性胃炎の内視鏡像










この検査結果をもとに胃癌になるリスクが低い順にA,B,Cの3群に分けます。
C群が最も胃癌発生のリスクが高いので内視鏡検査を啓蒙するといった具合です。

従来からある血液検査を組み合わせるだけの地味なイメージの検診法なのですが・・・・・、

よく考えて!

この検診結果次第では、ヘリコバクターピロリ菌の除菌治療を決断したり、食生活を改善したりと、
自らの予防行動のきっかけとなります。

検査費用や簡便さを考えれば、いつもの健康診断にちょっと付け加えたくなる検査でしょ!!!。
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by shirai55clinic | 2012-09-28 12:06 | がん検診

師崎海浜院と著名作家。

海辺の白井医院は大正時代から続く歴史があります。
三代目の私が白井医院に改名するまでは「師崎海浜院」(もろざきかいひんいん)が登記名でした。
祖父が開設したこの「師崎海浜院」は結核の転地療養所として名古屋市などの都会からも多くの結核患者さんが入院療養に訪れました。

広津和郎(ひろつかずお)e0294687_12164172.jpg






浜島書店HP愛知の文学(←リンク)より転用)は大正から昭和初期に活躍した著名な小説家、評論家。
父親の広津柳浪(りゅうろう)が結核のため「師崎海浜院」に長期療養の滞在をしていたため、
和郎も父を見舞うため師崎へ。
ひと夏の師崎滞在中の体験をもとに「崖」、「師崎行」の2作品を発表(1917年)。
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「師崎海浜院」は昭和30年代の台風により半壊。2代目(私の父)はそのままの状態で保存(?)し、
3代目がなんとか新築にこぎつけて今に至る。(汗)
何度か文学の研究者の方たちが来られ、広津和郎に関する資料は?と質問を頂きましたが・・、
申し訳ありません。
私は彼の名前をも知らず、作品も読んだ事がなかったのです。
医院には祖父が残した、太平洋戦争をはさんだ色々な医学資料は残ってはおりますが整理はしておらず。。。(汗)
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現在「師崎海浜院」の姿はありませんが、当時のまま残っている石垣塀だけがその頃の面影を残しています。
その姿を眺めていると、、、。









 
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by Shirai55clinic | 2012-09-23 12:43 | 師崎

緊急避妊薬(アフターピル)。

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今日は「緊急避妊薬」について。
海辺の白井医院は内科の診療所ですので、もちろん緊急避妊薬なるものを処方してはおりません。
けれど、専門外とはいえ、医療に関わる事にはいつもアンテナを高くし、正確な情報を集め、個人としての意見を持てるよう努めています。

「緊急避妊薬」は平成23年(2011年)の5月に日本では正式に認可されました。
具体的な薬品名はレボノルゲストレル。
商品名は「ノルレボ錠」 フランスの製薬会社が開発をし世界に普及。
日本国内では「あすか製薬株式会社」(←リンクします。)が同じ名前「ノルレボ錠」として提携発売しています。

「緊急避妊薬」
どのくらい社会的に認知されているのでしょう?
従来のマスコミである新聞、テレビ、ラジオ、週刊誌等ではあまり聞き慣れない言葉ですが、
もしやして、SNSの急速な普及に伴いそのネットワーク内では随分と知られているのかもしれません。(汗)

使用法は性交後72時間以内に内服をすれば避妊が可能。
保険適応はないので自費ではありますが、産婦人科で処方してもらえます。
1回目内服の後、12時間後さらに同量を服用。
効果は高く安全性も高いようです。
使い方を間違えなければとても有益な薬でしょう。
けれど、使用対象である若い世代に広く適正な使用法が普及できるか?となると問題は多い。
コンドームの使用にとって替わる物となっててしまうと性病予防を脅かす。
安易な使用、乱用は・・・。
こういった薬の使用法は社会全体でコンセンサスを得て普及していくのが理想ではあるけれど・・、
日本の社会、風土はそれがなかなか・・・。

社会の成熟度はこういうさまざまなところで試されています。
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by Shirai55clinic | 2012-09-14 19:03 | 医学

いよいよ変わるポリオワクチン・・・。

この9月からポリオの予防接種が不活性化ワクチンへと変わります。
そして11月からはポリオの予防接種が4種混合ワクチンとして導入される事になりました。
これに対し、マスコミ報道は世界最先端の予防接種行政と胸を張っていますが、、、
それはちょっと変。

40年以上も前から先進諸国では、ポリオのワクチンは不活性化の物が使われていました。
なぜならば現在まで日本でずっと扱われていた生ワクチンは小児麻痺発症の副作用があり、
その副作用を無くした物が不活性化ワクチンだったからです。
当たり前の話です。
それを我が日本は、40年以上もこの当たり前をしてこなかった。

平成21年7月の日本医師会雑誌の特集は・・・・
「世界標準にはるかに及ばないわが国の予防接種体制」
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記事の中では、日本の使用している経口生ポリオワクチンは先進諸国の中で例外的と書いています
(地図の紫色の国が不活性化ワクチン使用、日本は白い ↓↓↓ 。。。)

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こんなに硬直化している日本の医療行政が世界最先端とはマスコミのおかしな評価。。。

このような状況にまだまだ安心はせず、我々はみんなで厳しく見守りましょう、ネ。




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by Shirai55clinic | 2012-09-05 19:17 | 医学