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札幌市で開かれた第45回日本小児感染症学会。 このシンポジウ 「母子感染~それぞれの立場から見えてくる問題点」 の記事から・・・・ (上の図表は患者さんの会 "トーチの会" のホームページhttp://toxo-cmv.orgより転載させて頂きました) 今年は全国的に 風疹:Rubella(図表のTORCH症候群の1つ)が大流行し、 大々的に 母子感染症(=胎児感染)の注意が喚起されたようです。 風疹に続き頻度が高く医療側、患者側の双方の危機意識 を高めることが求められてきている母子感染症が、 TORCH症候群の1つである、 トキソプラズマ感染症:Toxoplasmosis 詳細は上述した患者会「トーチの会」のホームページを参照ください。 現状と問題点 ①トキソプラズマ感染は血液の抗体(Toxo抗体)検査で判る。 ②全国の産婦人科の約半数は抗体検査を実施していない。 (まれな感染症であり危機意識は高くない?) 妊娠前、妊娠中でも、Toxo抗体検査を受けるメリット ①スクリーニング検査でToxo抗体陽性であれば・・ ②妊娠前の感染?妊娠後の感染?を判別する追加検査が出来る。 (ToxoIgM抗体検査およびIgG avidity検査) ③妊娠後の初感染であれば母子感染(胎児感染)のリスクが高い。 ④ ③の場合は、妊婦に抗生剤を投与する治療で胎児への感染が防げる! トキソプラズマ症の発生頻度 専門医の推計では・・・・ ① 日本では妊婦の5%がToxo抗体陽性 ②全国で年間約500人が妊娠中にトキソプラズマ初感染する。 ③その500人中、母子感染するのはそのうちの約3割。 ④その3割のうち、障害児として生まれる子は10人程度。 この頻度・・稀なので気にしなくてイイのか? それとも・・予防が可能なので積極的に検査すべきなのか? 将来的に出産を予定している人は、ちゃんと知識を持つべきですね!!!
by shirai55clinic
| 2013-12-12 11:49
| 医学
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