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日本人の胃癌の罹患率は減っています。この傾向の理由を分析すれば、日本人の胃癌の発生原因究明の一助となります。 従来から行われている胃癌検診は内視鏡(胃カメラ)やX線造影検査(バリウム)によるがんの発見です。 この検査は安全で有効な手段ですが、誰もが何時でも気軽に受けられるわけではありません。 最近提唱されている胃癌検診(通称ABC検診)は血液検査です。 専門的な説明はさておき、ザックリ言いますと2種類の血液検査項目の結果を組み合わせて判定し、胃癌になるリスクが高い人を見つけ出し、上記の内視鏡やX線検査を進めるといった検診法です。 2種類の検査項目とは、①血液のヘリコバクター抗体検査 ②ペプシノーゲンⅠおよびⅡの 血中比率検査です。 これらの検査ではは有名なピロリ菌が胃の粘膜に感染しているかどうかを知り、その感染に より胃の粘膜が癌の発生母地の状態(萎縮性胃炎)にどの程度なっているかが判ります。 ←萎縮性胃炎の胃粘膜に発生した早期胃がんの組織像 ←高度萎縮性胃炎の内視鏡像 この検査結果をもとに胃癌になるリスクが低い順にA,B,Cの3群に分けます。 C群が最も胃癌発生のリスクが高いので内視鏡検査を啓蒙するといった具合です。 従来からある血液検査を組み合わせるだけの地味なイメージの検診法なのですが・・・・・、 よく考えて! この検診結果次第では、ヘリコバクターピロリ菌の除菌治療を決断したり、食生活を改善したりと、 自らの予防行動のきっかけとなります。 検査費用や簡便さを考えれば、いつもの健康診断にちょっと付け加えたくなる検査でしょ!!!。
by shirai55clinic
| 2012-09-28 12:06
| がん検診
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